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1型糖尿病のミニ糖尿病教室第4回

ドクターコラム

1型糖尿病のインスリン治療とカーボカウント応用編 その3

 食前血糖が目標値より高い場合は第3回で述べたインスリンカーボ比から求めたボーラスインスリン量では足りません。それだけでは食後血糖は食前の高いままです。さらに追加インスリン(補正インスリン)が必要になります。食前血糖の高さに応じた追加分が食後血糖に影響するので大切です。この追加量の調整が難しいと思います。
 そのために必要なのは自分のインスリン抗価値を知ることです。

 インスリン抗価値は1単位のボーラスインスリン量でどの程度血糖が下がるかを言います。
 計算式の一例を紹介するとCSII(インスリン持続皮下注入療法)で治療している1型糖尿病を対象にしたアメリカでの成績があります。一番血糖コントロールのよかった患者から導いたインスリン抗価値の計算式は以下でした。1960÷TDD 。つまり1日30単位のインスリンを使っておられる方は1960÷30=65となります。すなわち1単位のインスリンで65mg/dl血糖を下げることができます。食前血糖が食後血糖(ボーラスインスリンの効果が切れたとき)の目標値より高い分だけインスリン抗価値から求めたインスリン量を追加します。
 最初はわかりやすくインスリン抗価値50からはじめましょう。

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