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カーボカウント Q&A No.3 続き

ドクターコラム

カーボカウント Q&A No.3 続き

最初にカーボカウントの概念を日本における標準的な糖尿病の食事療法である食品交換表を用いた
方法と比較
しながら紹介したいと思います。
食品交換表を用いる方法は、一度でも病院や診療所で栄養士さんから糖尿病の食事療法の指導を受けられた方は勉強されたことがあると思います。
それほど日本における標準的な方法です。
それは適正な1日の摂取エネルギー(カロリー)の設定と望ましい栄養素配分を指導するものです。

適正な摂取エネルギーは身長から算出される標準体重に基づいて決まります。
また、栄養素別に食品が6つの表に分けられており、それらに摂取カロリーを割り振ることで栄養バランスを図ることになっています。
この方法は日本のどこでも同じ指導が受けられるという利点はありますが窮屈な面もあります。
標準体重から計算されるので、標準体重が同じであれば、食習慣や今の体重に関わりなく、誰も同じカロリーが推奨されることになりがちでした。
また、表配分も固定されたものでしたので、それぞれの方の嗜好に関係なく誰もが同じ栄養素配分が指導されます。
あくまでカロリーコントロールと偏りのない栄養素配分を目的としているといってよいものでした。
従って、例えば、血糖値に影響を与える食事の要因は何かには直接答えられないものでした。
このことは大きな欠点と思います。

さて、カーボカウント(カーボカウンティング)です。
英語で炭水化物のことをcarbohydrate ということから由来しています。
カーボカウント(カーボカウンティング)とは血糖、特に食後血糖に最も影響するのが食事に含まれる
炭水化物であることから、炭水化物の量を測り(カウント)血糖をコントロールしようとする方法です。
この方法は目的に応じていわば初級レベルから上級レベルまでどのレベルでも選択して実践できます。
この方法により治療の自由度が広がります。

次回にカーボカウント(カーボカウンティング)の実際とそれを実践することで得られる世界について展望したいと思います。

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